安全衛生と感染予防は、学科試験の**「介護の基本」(10問)**の中で問われる重要テーマです。利用者の命に直接かかわるため、正解の基準がはっきりしていて、対策すれば確実に得点できる分野でもあります。
感染予防
手洗い・手指消毒
| 場面 | 正しい方法 |
|---|---|
| 食事の前 | かならず手を洗う |
| 石けんでの手洗い | 指の間・爪の先・手首まで洗い残しなく |
| アルコール消毒のタイミング | 一人のケアの前と後の両方 |
| 手が目に見えてよごれているとき | アルコールではなく石けんと流水 |
「前と後の両方」がポイントです。病原体を利用者から利用者へ運ばないためです。
使い捨て手袋
一人のケアが終わるごとに交換し、外したあとは手洗いをします。「よごれたら交換」「一日一枚」は誤りです。
嘔吐物の処理
ノロウイルスなどの病原体がいる可能性があります。
- 使い捨て手袋とマスクをつける
- 窓を開けて換気しながら、静かにふき取る
- そのあと塩素系の消毒液で消毒する
ノロウイルスにはアルコールがききにくい——ここが最大のひっかけポイントです。「アルコールで消毒する」という選択肢は誤りです。
咳エチケット
マスクで鼻と口の両方をおおう。 マスクがないときはティッシュかそで(ひじの内側)。手のひらでおさえると、その手からドアや物に病原体が広がります。
食中毒
原則は**「つけない・ふやさない・やっつける」**。
- 肉や魚は中まで十分に加熱する
- 作った料理は早く食べるか、冷蔵庫で保存
- 生の肉を切った包丁・まな板は洗って消毒してから使う
事故の予防
誤嚥
食事のときの姿勢はあごを軽く引いて、すこし前かがみ。あごが上がると食べ物が気管に入りやすくなります。上を向かせる選択肢は誤りです。
口の中を清潔にすること(口腔ケア)は、誤嚥性肺炎の予防にもなります。
転倒
環境づくりで防ぎます。
- 床の水はすぐふき取る
- 通路のコードは片づける
- 廊下や部屋の照明を明るく、小さな段差にも注意
- 夜のトイレは足元灯や照明で足元を明るく。ふらつく人には付きそい、急がせない
誤薬
服薬介助の前に、毎回この3つを確認します。
- だれの薬か(名前)
- どの薬か
- いつ飲む薬か(時間)
名前が似ている利用者もいます。思いこみで薬を渡してはいけません。まちがいに気づいたらすぐに報告します。
腰痛(ボディメカニクス)
介護職自身を守るのも安全衛生の一部です。
- 足を前後左右に開いて支える面を広くする
- ひざを曲げて重心を低くする
- 利用者に体を近づける
- うでの力だけでなく体全体を使い、体をねじらない
急変・災害への対応
熱中症
「頭が痛い」「体がだるい」と言われたら、疑ってください。
- すずしい場所へ移動
- 水分と塩分をとってもらう
- 首やわきの下を冷やす
意識がないとき、水が飲めないときはすぐに救急車を呼びます。
火災
まず大声で「火事だ」と知らせて、利用者の避難を優先。 火を消すことより命を守る避難が先です。避難にエレベーターは使いません。
「自分で消火を試みる」「上司を探しに行く」は誤りの選択肢です。
ヒヤリハット
事故になる一歩手前の「ひやっ」とした出来事のことです。
小さなことでも報告する。 原因をみんなで共有すれば、同じ場面での大きな事故を防げます。報告は罰ではなく、安全のための大切な情報——この考え方が答えの核心です。
「大きな事故ではないので報告しない」「自分で気をつければよい」は誤りです。
練習問題で確認する
→ 安全衛生・感染予防の練習問題 15問を解く(無料・解説付き)
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