接客は「感じよくすればいい」という曖昧なものではありません。正しい順番と型があります。型を覚えれば、試験でも現場でも迷わなくなります。

答えの型は4つ

接客の問題は、この4つで判断できます。

  1. 確認する(復唱、アレルギー、お下げしてよいか)
  2. 先に伝える(待ち時間、熱い料理、遅れていること)
  3. お客様の安全を優先する(けがの確認が先、弁償の話はあと)
  4. 自分で判断せず報告する(クレーム、ミス、忘れ物、体調不良)

逆に、だまって進める・あとで報告する・自分で約束するはほぼ誤りです。

一日の流れと言葉

場面 言葉
来店 いらっしゃいませ
注文を受けたあと 「〇〇がおひとつ、以上でよろしいでしょうか」(復唱)
料理を運ぶ 「お待たせいたしました。〇〇でございます」
熱い料理 「熱いのでお気をつけください」
下げるとき 「お下げしてもよろしいでしょうか」
会計 「〇〇円お預かりします」「〇〇円のお返しです」
お帰り ありがとうございました

復唱がいちばん大事です。 聞きまちがいによる作り直しやクレームを、その場でふせげます。

敬語の使い分け

試験に出るポイントです。

ふつう 尊敬語(お客様に) 謙譲語(自分に)
食べる 召し上がる いただく
言う おっしゃる 申す
行く・来る いらっしゃる 参る
する なさる いたす

お客様に「いただいてください」はまちがいです。「お召し上がりください」が正解です。

トラブル対応

クレームを言われたとき

順番が決まっています。

  1. 話を最後まで聞く(さえぎらない)
  2. 不快にさせたことをおわびする
  3. 責任者に報告する

言い返す、無視する、自分の判断で値引きを約束する——すべて誤りです。値引きや返金の判断は責任者が行います。

注文とちがう料理を出した

すぐにおわびし、正しい料理を用意します。あわせて責任者に報告します。だまって取り替えるのは誤りです。

料理が遅れている

聞かれる前に状況を伝えます。お客様がいちばん不安になるのは「どうなっているかわからない」ときです。厨房のせいにするのは、店全体の信頼を下げます。

食器を割ってしまった

まず「おけがはございませんか」。人の安全が最優先です。片づけはそのあと。弁償の判断は責任者が行います。お客様に片づけさせてはいけません。

アレルギーを聞かれた

「たぶん大丈夫」は絶対に言いません。 命に関わります。「確認してまいります」と伝え、責任者や原材料表示で確認してから正確に答えます。

守秘義務

お客様の情報は個人情報です。だれが来店したか、何を注文したかも、ほかの人に話してはいけません。 SNSに書くのも同じく禁止です。

「ほかのお客様のことを聞かれた」ときは、「申し訳ございません、お答えいたしかねます」とていねいに断ります。

報告・連絡・相談

飲食店もチームで動きます。

  • ミスはすぐ報告する(忙しいときこそ。かくすことがいちばんの問題)
  • わからないことはその場で聞く(「わかったふり」がいちばん危険)
  • 忘れ物は責任者に届ける(自分で保管しない、中身を見ない)
  • お客様の体調不良は、声をかけて確認しすぐ知らせる(薬を勝手に渡さない)

「すみません、もう一度お願いします」「〇〇の意味を教えてください」は、恥ずかしい言葉ではありません。飲食の仕事は衛生とお客様の安全に直結するので、わからないまま「はい」と答えるほうが危険です。

身だしなみ

清潔感が第一です。接客中に髪や顔をさわると、不衛生に見えるだけでなく実際に菌も移ります。強い香水は料理の香りをじゃまします。

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