特定技能「介護」には3つの試験が必要です。そのうち2つ(介護技能評価試験・介護日本語評価試験)は介護分野専用ですが、残る1つは基礎的な日本語力を証明するもので、次のどちらかで満たせます。

  • JFT-Basic(国際交流基金日本語基礎テスト)
  • JLPT N4以上(日本語能力試験)

このページでは、どちらを選ぶかの判断材料を整理します。

2つの試験の位置づけ

どちらも「日常生活で必要な基本的な日本語ができる」ことを示すための試験です。特定技能の要件としては、どちらか一方に合格すればよい(両方は不要)という関係です。

介護分野では、これに加えて介護日本語評価試験も必要になります。混同しやすいので整理しておきます。

試験 何を測るか 介護分野で必要か
JFT-Basic または JLPT N4 生活の基本的な日本語 どちらか一方が必要
介護日本語評価試験 介護現場の日本語 必要(別に受験)
介護技能評価試験 介護の知識・技能 必要

JFT-Basic

国際交流基金日本語基礎テスト。特定技能制度に合わせて運用されている試験です。

出題の構成

4つのセクションから出題されます。

セクション 内容
文字と語彙 ひらがな・カタカナ・漢字・ことばの意味
会話と表現 場面に合った言い方を選ぶ
聴解 音声を聞いて答える
読解 短い文章を読んで答える

特徴

  • CBT(テストセンターのコンピュータで解答)
  • 実施回数が多く、受けられる機会が多い
  • 結果が比較的早くわかる
  • 場面に沿った実用的な日本語が中心

JLPT N4

日本語能力試験(Nihongo Nōryoku Shiken)。世界的に広く知られている試験で、N5〜N1の5段階のうちN4以上が特定技能の要件になります。

出題の構成

セクション 内容
言語知識(文字・語彙) ひらがな・カタカナ・漢字・ことば
言語知識(文法)・読解 文法と読み取り
聴解 音声を聞いて答える

特徴

  • 紙の試験(マークシート)
  • 実施は年に数回(国・地域による)
  • 結果が出るまで時間がかかる
  • 進学や就職でも広く通用する

どちらを選ぶか

状況 おすすめ
早く特定技能で働きたい JFT-Basic(受験機会が多く、結果も早い)
すでにN4以上を持っている 新たに受ける必要なし
N4の勉強をすでに進めている そのままJLPT
将来、進学や別の仕事も考えている JLPT(広く通用する)
紙よりパソコンが得意 JFT-Basic

急いでいるならJFT-Basic、というのが基本的な考え方です。JLPTは実施回数が限られるため、1回落ちると次まで数か月待つことになります。

実施日程・会場・受験料・合格基準は、国や年度によって変わります。必ず各試験の公式サイトで最新情報を確認してください。当サイトでは、変わりうる数字を断定して書かないようにしています。

免除される場合がある

技能実習2号を良好に修了した人などは、これらの日本語試験が免除される場合があります。自分が対象かどうかは試験免除の条件で確認してください。

勉強の順番

3つの試験を全部受ける場合、日本語(JFT-BasicかN4)を先にするのが効率的です。

理由は単純で、介護技能評価試験も介護日本語評価試験も日本語で出題されるからです。基礎的な日本語力がないまま介護の試験に挑むと、介護の知識ではなく日本語でつまずきます。

ただし、介護のことばの学習は早く始めて損はありません。日本語の勉強と並行して、介護のことばを少しずつ覚えていくのがおすすめです。

関連: 特定技能「介護」の全体像 / 介護日本語評価試験とは / 試験免除の条件