調理の分野では、手順とことばの正確さが問われます。「みじん切りにして」「弱火で」と言われて動けるかどうかが、そのまま仕事の力になります。ここでは試験に出る基本を整理します。
安全がすべてに優先する
調理場は刃物と火を使う場所です。まず安全から。
包丁
| 場面 | 正しい方法 |
|---|---|
| 持って歩く | 刃を下に向け、体の横に沿えて持つ |
| 人に渡す | いったん置く、または柄のほうを向ける |
| 洗ったあと | すぐに拭いて決められた場所に戻す |
| してはいけないこと | シンクの水の中に入れる(見えず、手を入れた人がけがをする) |
火と油
- **揚げ物の油は170〜180℃**が目安。低いと油を吸い、高いと外だけ焦げて中が生になる
- 油から火が出たら、水は絶対にかけない。水が一瞬で蒸発して炎が広がる。まず火を止め、ふたなどで空気を断つ
- やけどはすぐ流水で冷やす(10分以上が目安)。氷を直接あてない、油をぬらない。冷やしたあと責任者に報告
床
床の油や水は転倒事故のいちばんの原因です。気づいた人がすぐにふき取ります。「あとで」は事故につながります。
切り方のことば
指示を理解するために必要です。
| ことば | 読み | 切り方 |
|---|---|---|
| みじん切り | — | とても細かく |
| せん切り | — | 細長く |
| 薄切り | うすぎり | うすく |
| 輪切り | わぎり | 輪の形に |
| 角切り | かくぎり | さいころの形に |
計量
味を毎回同じにするための基本です。目分量ではなく計量します。
| 単位 | 量 |
|---|---|
| 大さじ1 | 15ミリリットル |
| 小さじ1 | 5ミリリットル |
| 計量カップ1杯 | 200ミリリットル |
お客様は「前と同じ味」を期待して来店します。レシピどおりに計量し、手順と時間を守ることが、味を安定させるいちばんの方法です。味を変えたいときは、自分で判断せず責任者に相談します。
火加減
| ことば | 意味 |
|---|---|
| 弱火 | 小さい火。ゆっくり煮るとき |
| 中火 | その中間 |
| 強火 | 大きい火。炒め物、お湯をわかすとき |
| とろ火 | 弱火よりさらに弱い火 |
調味料の順番「さしすせそ」
和食で調味料を入れる順番です。
さ(砂糖)→ し(塩)→ す(酢)→ せ(しょうゆ)→ そ(みそ)
砂糖は分子が大きく味がしみこみにくいため先に入れます。塩を先に入れると素材がしまって、砂糖が入りにくくなります。
下ごしらえ
- 米は水で洗い、水に浸してから炊く(夏30分・冬1時間が目安)。お湯で洗うと味が落ちる
- 昆布のだしは沸騰させると苦みが出る。沸騰する直前に取り出す。表面の白い粉はうまみなので洗い流さない
- アク抜きは、えぐみや苦みを取って料理をおいしくするため。ごぼうやなすは水にさらす
- 野菜は流水でこすりながら洗う。ためた水につけるだけでは落ちない
仕込みと盛りつけ
仕込みは、営業前に食材を切る・下味をつける・だしをとるなどの準備です。量が少ないと営業中に足りなくなり、多すぎると廃棄が出ます。
盛りつけは、決められた量(規定量)と形を守ります。どの席でも同じ料理が出ることをお客様は期待しています。皿のふちのよごれは、清潔なふきんでふいてから出します。
報告が必要な場面
調理でも、自分だけで判断してはいけない場面があります。
| 場面 | 正しい対応 |
|---|---|
| 食材が足りなくなりそう | なくなる前に責任者に報告 |
| お客様から「少なめに」の要望 | 対応できるか確認し、厨房に正確に伝える |
| 期限切れの食材を見つけた | 使わずに報告 |
| ミスをした | すぐに報告(忙しいときこそ) |
勝手に量を減らす・材料を代えるのは、味と原価が変わるだけでなく、アレルギーの面でも危険です。
練習問題で確認する
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