工場の製品は、いつ買っても、だれが作っても同じであることが価値です。この分野の問題は、ほとんどが「同じにするための決まり」を問うています。
先入れ先出し
先に入ってきたものから先に使うことです。新しく入れたものを棚の奥に、古いものを手前に置くと、自然に守れます。日付が見えるように置くのもコツです。
守らないと、古い原材料が奥に残って期限切れになり、廃棄になります。
期限の2つ
| ことば | 意味 | つけられる食品 |
|---|---|---|
| 消費期限 | 過ぎたら食べない方がよい期限 | 弁当・そうざいなど傷みやすいもの |
| 賞味期限 | おいしく食べられる目安 | 主に日もちするもの |
意味がちがうので、印字や貼りまちがいは大きな問題になります。
冷蔵と冷凍
冷やすと菌はふえにくくなりますが、死ぬわけではありません。温度が戻ればまたふえ始めます。だから期限も守る必要があります。
設定温度は製品や法令で決まっています。温度計の値が基準から外れていたら、記録して責任者に報告してください。
解凍
- 冷蔵庫内や流水など、決められた方法で解凍する
- 常温に長く置くと、表面の温度が上がって菌がふえる時間ができます
- 一度解凍したものを、また凍らせない。品質が落ちるうえ、その間にふえた菌は消えません
- 解凍した日時を記録する工場もあります
計量
- 手順書どおりの量をはかる。多い方がおいしい、少なくても変わらない、ではありません
- 量を変えると、味だけでなく日もちや表示の内容も合わなくなります
- はかりは作業前に分銅などで確認し、ずれていたら使わずに報告する
- まちがえたら、その場で報告する。次のロットで調整すると、両方のロットがおかしくなります
包装とシール
- 封がしっかり閉じているか、はさみこみがないかを確認する
- 封の部分に中身がはさまると、すき間から空気や菌が入り、日もちしなくなります
- 真空包装は、空気を抜いて酸素を好む菌のはたらきや酸化をおさえるものです。空気がない場所で育つ菌もいるので、「真空だから安全」ではありません。冷蔵や加熱と組み合わせて管理します
- 袋に穴があいていれば効果はなくなるので、封の状態も確認します
表示ラベル
ラベルには原材料・アレルギー物質・期限・保存方法が書かれています。
貼りまちがいは、健康被害に直結します。 卵や乳が入っていることを知らずに食べれば、重い症状が出ることがあります。えび・かに・小麦・そば・卵・乳・落花生などは特に注意が必要です。
期限の印字がずれて読めない製品は、そのままでは売れません。手で書き足さず、ラインから取りのぞいて分けて置き、印字機を確認してもらいます。 1つ見つかったときは、同じ設定で作られたほかの製品も同じ状態のはずです。
段取りがえ(製品の切りかえ)
同じラインで次のちがう製品を作るとき、まず前の製品の材料・包材・ラベルが残っていないかを確認して取りのぞきます。
- 材料が残ると、表示にない材料が混ざります
- アレルギー物質がある製品のあとは、決められた方法で洗浄してから次を作ります
- ラベルは1枚でも残っていると、貼りまちがいの原因になります
異物をふせぐ設備
| 設備 | 何を取るか |
|---|---|
| ふるい | 粉の固まり、大きめの異物 |
| フィルター | 液体の細かいごみ |
| 磁石 | 鉄などの金属片 |
| 金属検出機 | 中に入った金属 |
| 重量チェッカー | 内容量の過不足 |
これらは、こわれていないか・目づまりしていないかを決められた時期に点検します。照明は作業や検品を見やすくするためのもので、異物を取る設備ではありません。
検品と不良品
- 外観検査には、見る場所と合格の基準が決められています。迷ったら合格にせず、責任者に見てもらう
- 人の目は疲れると見落としが増えるので、時間を区切って交代する工場もあります
- 不良品は良品とはっきり分けた場所に置き、分かるように表示する(赤い箱など)
- 自分の判断で捨てない。処分の方法も決まっていて、記録に残す形で処理します
- はじかれた製品を次のロットに混ぜてはいけません。どのロットに何が入っているか分からなくなります
機械の点検
- 始業点検は、決められた項目を毎回確認し、結果を記録する
- 前の日に異常がなくても、今日は点検します
- あとでまとめて書いた記録は、実際に見ていない可能性があり、証拠になりません
- 異音や汚れの残りに気づいたら、使わずに報告します
- 分解して洗うのは、外から見えないすき間に汚れや菌が残るからです。組み立ての順番どおりに戻し、部品を残しません
手順書のとおりに作る理由
だれが作っても同じ品質・同じ安全性になるようにするためです。自分のやり方が速く見えても、温度や時間が変われば安全性が変わります。もっとよい方法を思いついたときは、勝手に変えず責任者に提案します。 手順が変われば、手順書も書きかえられます。
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